スペキュロス的食メモ

”食べること”に興味あり。食から季節や文化を感じながら暮らしたい。

Hanakoを見ながら銀座を歩く元NON-NOギャル②

空也”の次は“銀座ウエスト”でお茶しながら“SALON1950”の開店時間を待つ、というのが私の当初の目論見。“SALON1950”は前身があの伝説の洋食店“銀座キャンドル”です。

でも“空也”を出たらもう11:17。

ランチ目当てのお客さんが並んでいるかもなんて心配もあり、
ちょっと早いけど“SALON1950”のある合同ビルまでフラフラ歩いて11:30近く。
Twitterで見る限り、ランチはお店に自由に行ける風だったので、合同ビルの入り口を探してウロウロ。
一つは締まっているし、もう一つは開いてはいるけど{内装を工事しているから開いている}みたいでした。そこで各階の案内プレートを見ても“SALON1950”の名前はなく、何だか心配になってきました。

℡してみました。℡はつながり、まずはホッとするも、「今、ビルの前ですが、そちらへはどういう風にいけばいいのですか?」という質問に「まだ開店時間前ですし、予約のお客様ですか?」と訊かれてしまいました。開店時間は12:00。

「ランチも予約制ですか?」と尋ねると、そんなふうなお答えだったので半ば諦めて―ああ、予め℡して確かめておけばよかった。改めて予約して出直しだ。―と思いながら「わかりました。」というと、「12:30からならランチOKです。」といってくださるではありませんか!「是非、お願いします。」というと、「何かを見て来たのか」というお尋ねだったので、「Hanako」と答えると、「Hanakoに載っているフルコースも用意できます。」というお話。あいにく、おなかの方の準備がフルコースを食べられるほどではなく、それはお断りして、普通のランチコースを準備していただくことにしました。

で、12:30まで時間をつぶすため、やっぱり“銀座ウエスト”へ。
今はもうなくなってしまった目黒のウエストはよく行ったし、この頃は青山墓地のお墓参りの帰りに青山ガーデンのウエストに寄りますが、銀座は初めて。雑誌などでよく見る通り、ベートーベンの大きな像があり、クラシックが流れる落ち着いた空間でした。
コーヒー・紅茶はおかわり自由。
後で食べるランチのことを考えて迷いましたが、喫茶でしか食べられないというミルフィーユを一緒にコーヒーを注文。こんなところが食い意地が張っているというのでしょう。

例によって、写真撮るのも忘れて即パクつく私。
お行儀の悪い食べかけ写真で申し訳ありません。
ミルフィーユは美味しくいただき、コーヒーは3-4杯おかわりを…


私の斜め前では、コーヒーとサンドウィッチを食べながら、画集(たぶん、画廊か書店で、今手に入れたばかり)を開いているおじいさん。ハムサンドかな?物凄い厚切りハムで美味しそう。この次は私も是非それを…




レジを済ませると、フルーツバーを一箱いただきました。ウエストさんからのお歳暮だそうです。ご丁寧にありがとうございます。お茶とお菓子のお客にわざわざお歳暮とは恐縮します。






程よい時間になったのでSALON1950へ

先ほどの℡でビルの入り口までお迎えにきてくれるという話。
12:27ごろ行ってみると、黒ずくめで長いギャルソンエプロンのお姉さんが待っていました。案内されて地下のお店へ。もうこの辺りから不思議な気分。
お店の中はアリスのお茶会に出てくるような長ーいテーブルが一つ。両側に7名ずつ座れます。その端の一つが私のための席で他にお客はいませんでした。ガラス張りの店内のぐるりにはワインセラーが…
不思議なお店の雰囲気を壊したくなくて写真は撮りませんでした。Hanakoさんの記事の写真を参考までに…

まずは
💛玉ねぎのポタージュ

お湯のみに入ったポタージュ








💛有機野菜のサラダ


ドレッシングソースにアンチョビを使っているそうで、アンチョビ大丈夫ですか?と最初に訊かれます。勿論大丈夫。野菜もソースも美味しい。

← これは2人前だと思われる写真。



💛チキンバスケット


例のお姉さん(後でオーナーさんとわかる)がチキンバスケットの美味しい食べ方を教えてくれて、マスタードと4種類の塩の説明をしてくれます。
お店の雰囲気と相まって、現代版“宮沢賢治注文の多い料理店”のよう。

―キャンドルのチキンバスケット―
これが食べたかったんです。
来たかいあり。こんなフワフワなチキンは食べたことがありません。
こんな言葉は使いたくないけどミラクルな味。

大きな2ピース。+オニオンスライス&レモン
これだけでもう私はおなか一杯。気持ちも一杯。

💛エビのドリア
チキンバスケットを食べている途中でドリアの登場。
可愛らしい鉄製のグラタン皿(これが実はボリュームたっぷり)に焼き立てアツアツのドリア。

ドリアのベシャメルソースの説明とともに、アップルパイはどうしますか?と訊かれます。生地から焼くので食べるなら今から準備したいとのこと。勿論私は丁寧にお断りしました。ドリアも全部は無理だなぁと思っていたので…

おなかが大丈夫な人はランチコースでアップルパイまで味わえます。

結局、ドリアは1/4位いただいて、あとは持ち帰り用に包んでもらいました。
帰宅途中に傷んではいけないと保冷材をいっぱい付けてくださいました。

あとで家のグラタン皿に開けたら、お皿いっぱいになりました。

以上4品にウーロン茶・ジャスミン茶・アイスコーヒーのどれかが付きます。
私はジャスミン茶をお願いしました。

食事が済むと、ギャルソンエプロンのお姉さんがビルの出口まで送ってくれます。

不思議で楽しいお店でした。勿論、美味しいお店でした。